出雲大社庁の舎

投稿者:柴敦 投稿日:2017年5月26日 カテゴリー:建築

少し前のことですが、出雲大社に行ってきました。

その境内にあって追いやられるように建つ建物が一つ。それが目的の建物であり、第六回建築学会賞を受賞した。菊竹清訓さんの「出雲大社庁の舎」です。

昨今の洒落た建物に慣れ親しんでいると、何とも受け入れ難い雰囲気を感じる建物ですが、現地で体感してみると作り込まれたディテールからは、何時までも探求したくなる楽しさを、そしてコンクリートいう材料への挑戦は時代の勢いを感じました。1965年の竣工です。

そして、この建物は昨年取り壊されました。

残念ながらもう体験することはできません。今後もモダニズム建築は次々と同じ運命をたどります。これからも保存され続ける出雲大社の本殿の様な建物もいいですが、消えゆく建物も時代を背負った魅力があります。