「都の砂」施工です。

投稿者:gensan 投稿日:2015年9月18日 カテゴリー:未分類

こんにちは!ザッキーです。

暑い夏が急に終わり、いきなり朝晩は、晩秋の様相ですね。季節の変わり目ですがみなさまお元気にお過ごしでしょうか?

先月から、住宅改修(内部壁の塗り替え)をやっています。

以前の壁は、「繊維壁」として仕上ていましたが、劣化が酷く、剥がれもありお孫さんの部屋から座敷、廊下、トイレ、洗面所に至るまで、全面塗替が本日、完了しました。

私のお気に入りの「床の間」が綺麗に仕上がりました。田舎育ちの私には、爺さんや婆さんと過ごした「座敷の間」が懐かしく思い出されました。

痛んだ繊維を剥し、珪藻土入りに下地材を何回も塗り上げ、匠の技で、「都の砂」という仕上げ塗りで見事な壁、また、周囲の竹、板の汚れも落とし明るい部屋に蘇りました。

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欄間もつやつやです。残しておきたいですね。素晴らしき日本家屋です。

今回の工事で、職人さんから、ひとついい事を教えて頂きました。

写真にはありませんが、「お床」の上(正面からは見えない壁)が一部、明らかに、塗ってない!!のです。なんで??不思議に思う私に、「逆柱」と同じよ!との言葉。

そう言えば聞いた事がありました。日光東照宮の陽明門には12本の柱がありすべて「グリ紋」が施されています。その中に1本だけ彫刻の模様が逆向きなっています。これは「建物は完成と同時に崩壊が始まる」という伝承を逆手にとり、わざと柱を未完成にすることで災いをさけるという、言わば魔よけのために逆柱にしたとされているものです。

これが、一般のお宅でも日本の木造建築における俗信のひとつで、わざと一部を完成させず終え、末永く子孫繁栄を願っているそうです。なかなか奥が深いです。

今回の工事は、まだ、窓工事、電気工事を残しております。部屋が綺麗になって喜ぶお孫さんの笑顔をエネルギーにラストスパートでやったるで!!